FLUTE BOOK ROOM
February 05, 2008

このページは木管楽器と親しむために有用な
出版物を入門専門を問わず任意にご紹介
しています。



Tula Giannini
Great Flute Makers of France
The Lot & Godfroy Families
1650-1900

フランスにおけるフルートの歴史の
一端を垣間見るための役立つ一冊です。

私が数年前、Ch.Bizeyに関する文献を探
していたときにバルトルド・クイケン氏が
すぐさま紹介してくれました。
オトテール商会の製作楽器の中にもある
A.Delerableeがどのような人か
またその楽器がいかにフレンチ・トラヴェルソ
を代表するモデルであるかなどの洞察する
ために十分な情報があります。
最近、訳本も出されたようですが原書の文章は大変
気品がありますので手元に持っていたいものです。




橋本英二 著
音楽之友社

バロック〜初期古典音楽のさまざまな形態の
演奏法や装飾法、ピッチ、リズム、テンポ
などが非常に整然とまとめられたすばらしい
教本です。今後の古楽演奏はこのガイドブック
なくしては語れないものになっていくでしょう。
以前、ドルメッチの18世紀音楽の演奏解釈で
勉強した私も「目からうろこ」のこの一冊です。





大蔵康義 著
国書刊行会 出版

多数の楽器の音の貴重な物理データーが
掲載され物理データーとしての音の解釈に
有用な書物です。実際の楽器製作の現場
ではかなりの部分が人間の耳と、手先で
決められる古楽器製作の背後に自然界の
厳密な法則が関係していることを垣間見る
のにとても役に立つ書物です。楽器全般に
わたって実音のデーター的表現が観察
できるのは手にして得した感じです。




楽器の物理学
N.H.フレッチャー/T.D.ロッシング 著
シュプリンガーフェアラーク東京 発行

波動力学・流体力学などの物理学理論に
基づいて楽器の音作りを解き明かす専門書。
一般のほとんどすべての楽器を包含する音響学的な
理論が分野別にこの一冊にまとめられています。
特に管楽器共鳴の開口端補正に
関する記述は実用的にもとても参考になります。





トレバー・ロビンソン著
The Amateur Wind Instrument Maker

古楽器製作の初歩的な技術が
わかりやすい英語で書かれています。
ルネサンスフルート・バロックフルート・
バロックオーボエ・コルネットなど
興味深い情報が満載





リコーダーの魅力を主に展開される
日本人に親しみやすい内容です。
トラヴェルソの画像もありますし、
オーダーメイドで楽器を注文する
皆様の心得的な一説もあり製作者の私も
思わずうなずく良書です。
楽器が届くまでお読みいただくことを
お勧めです。笑。




オトテール著
フルート・リコーダー・オーボエ
の原理(英語版)
Paul Marshall Douglas 訳





歴史的木管楽器を含め古楽器全般に渡るケアー
や展示・データーの公開に関する進んだ
意識・認識について、また、現代発達する
メディアへの対応とともにわかりやすく
照会されています。
\2800



クヴァンツ著
フルート奏法試論
\5500
歴史を通じてフルート奏者の教科書
となってきたバロックフルート奏法の
原点を教えてくれる貴重な教本です。



吉倉弘真 著 「フルートフルート」
\1500

モダンからバロックフルートひいては
東洋の笛に至るまでフルートの楽しさが
非常にわかりやすく親しみ深い語りで
つづられています。これから楽器を
始めようと思っている方に絶対
おすすめの一冊です。



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どうぞ御連絡下さい。